鬼談(5)の解説です

鬼談(5)

降り積もる雪に閉ざされた小さな家。
そこには、なぜか雨月の素性を知るらしいひとりの未亡人が暮らしていた。
彼女に招かれるままそこへ足を踏み入れた雨月は、女が自分に対してただならぬ憎悪と殺意を抱いているのを感じ取る……。
そして家の中には死んだはずの夫が血だらけになって徘徊していて――。
雨月ら3人は蒼い火の玉が出ると噂されている沼を訪れ、ひとりの女と出会う。
彼女は風の音にも震え上がるほど、執拗に何かに怯えて暮していた。
子どもができず、人形を心の支えにしていたというその女と、沼で見た火の玉が何か関係しているのではと感じた雨月は、しばらく彼女のもとに滞在することを決意するが……。
千里は新しい家に越してきてから、壁に飾られた絵から紅い蝶が飛び出し自分を睨んでいる幻影に悩まされる。
蝶に導かれ、彼女のもとを訪れた雨月は、問題の絵の「気」を写し取り人形を制作することに。
翌日、出来上がった人形を見るとなんとそれは千里の元恋人と瓜二つで…! 雨月には絵だけでなく、家全体が苦しみのたうっているように見えるのだが……。
杏子は法庵先生のお手伝いさんからいわくつきの幽霊画を預かる。
その画のモデルとなったのは、愛する男の手でその命を奪われた旧家の令嬢だという。
強い怨みと哀しみを持った彼女は御霊(ごりょう)となって画から抜け出し、杏子と雨月に襲いかかる――!! しかし杏子は彼女の深く傷ついた心を癒してやりたいと雨月に訴える……。
般若とは女の嫉妬や怒りや怨嗟、復讐を現わす面だという――。
夫に浮気ばかりされている早苗は一見無関心を装いながらも、実は嫉妬で気が狂いそうになり、その心はほとんど般若と化していた。
夜毎に夫の首を絞めているのは自分だと思い込む早苗だが、夫の棚橋は家にある般若の人形が動いているのだと、雨月に助けを求める。
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